5月1日 メーデーにスズランを飾る
5月1日 のメーデーは、労働者のための祝日(La Fête du travail) だから、
この日働く人は時給が2倍になるという祝日。
いろいろな意味がある日で、それぞれの政党が毎年決まった街角に集まり、
デモを行い、主張を繰り広げる日でもある。
このデモの時間に会場に近い地下鉄に乗ってしまったら大変。
ギュウギュウのすし詰めになって、メトロに乗ることになってしまう。
そしてこの日はスズランの日(ミュゲの祝日・la fête du muguet)としても知られる。
パリの街中では小さなスズラン(ミュゲの)ブーケや鉢植えが販売される。
ミュゲは花屋さんじゃなくてもだれでも販売してもいいことになっているので、
街角にスタンドを出したりしているのを見ることができる。
フランスの西、大西洋に近いLoire-Atlantiqueのスズランの生産地では、
5月1日に向け、8日間で300万本のスズランが1本1本摘まれて出荷される、
とニュースで見たばかり。
この日に合わせてスズランが咲くように、天気を見ながら調節されるんだね。
ミュゲは春の象徴の花でもあり、幸運をもたらすお守り、porte-bonheurとして
愛されてきた花。これを贈り合うのは中世の時代にはすでに始まっていて、
バレンタインにバラを贈るように、メーデーには身近な人に、
幸運を祈って可愛らしいミュゲを贈るのがフランス流かな。
私がいただいたミュゲは、森で摘まれた野生のスズラン(Muget des bois)。
だからちょっと小ぶりの花なのだけれど、香りは強く、すばらしい。
キッチンにちょっと飾ったら、スズランの香りでいっぱいに。
うん、確かに幸せな気分になれるね。